「ピルって、飲んでみようかな」
そう思いながら、でもなかなか動けずにいる方へ。
副作用が怖い。婦人科に行くのが億劫。そもそもどこで処方してもらえるのかも、よくわからない。
私も、ずっとそのひとりでした。
子宮腺筋症と子宮内膜症を抱えながら、10年以上「様子を見る」を続けた後、39歳でようやく低用量ピルを飲み始めました。今は41歳になり、飲み始めてからもうすぐ2年が経ちます。
飲む前に知っておきたかったこと——せっかくなので、まとめてみようと思います。
低用量ピルには「緊急用」と「毎日飲むもの」がある——私も知らなかった
恥ずかしながら、飲み始めるまで「ピルはひとつ」だとしか思っていませんでした。
きっかけは、婦人科のオンライン予約ページを開いたとき。項目がふたつに分かれていたんです。
「緊急避妊ピル」と「低用量ピル」。
……あれ、違うの?
調べてみると、「緊急避妊ピル」はいわゆるアフターピル。関係のある行為の後、72時間以内に飲むものです。「低用量ピル」は毎日服用し続けるもので、私が処方されたフリウェルはこちら。子宮腺筋症・子宮内膜症の治療薬として保険適用がある薬でした。
「ピルって全部同じもの」だと思っていた私には、最初の驚きでした。
38歳で婦人科に行って、診察せずに帰った話
最初に婦人科へ行こうと思ったのは、38歳のことです。
生理のたびに出血量が多くて、「もしかして月経過多なのかな」と自分で疑い始めていました。10年以上放置していたのですが(その経緯はこちらに書いています)、さすがにそろそろ診てもらわないと、と思って予約を入れたんです。
でも——診察してもらわずに帰りました。
問診票を書いて、看護師さんと症状の話をして。「では診察室へどうぞ」と言われた瞬間、なぜか急に「もういいかな」という気持ちになってしまったんです。
看護師さんと話せただけで、少し楽になってしまって。
翌年の39歳。今度は健康診断で貧血が「要検査」と出ました。
先生に「貧血の原因を調べた方がいい」と言われて、ようやく重い腰を上げました。婦人科で診てもらうと、出血量が多いせいで貧血が続いていた——と言われ、「あ、やっぱり月経過多だったんだ」と腑に落ちた記憶があります。
自分から動けなかった私が動けたのは、外からの一押しがあったからでした。「健康診断で貧血が出た」という方、婦人科への相談も選択肢のひとつかもしれません。
「婦人科に行くのが不安」「近くにクリニックがない」という方は、ピルの処方相談や婦人科のお悩みを、オンラインで婦人科の先生に相談できるサービスもあります。
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私は対面の婦人科に通い続けていますが、「まず話だけでもしてみたい」という方の選択肢として知っておいて損はないと思います。
「自然分娩してるのに怖いの?」と思った方へ
実は、ちょっと気づいたことがあります。
長男を自然分娩で産む前は、子宮体がんの検査が痛くてできなかったんです。何度か試みてはやめて、ということを繰り返していました。
出産後にもう一度受けてみたら——あれ、できた。しかも痛みがずいぶん違う。
先生に聞いてみたら、「分娩を経験すると子宮頸部の状態が変わるから、内診や子宮腔内の操作が行いやすくなることがある」とのことでした。個人差はあるそうですが、私にはそれが当てはまっていたようです。
「婦人科の内診が怖い」という方、出産経験のある方は感じ方が変わっている可能性もあります。一度試してみるのもいいかもしれません。(もちろん、経産婦でも怖い方はいますし、個人差があります)
39歳で飲み始めてから——副作用は、私にはありませんでした
正直に言うと、副作用がとても心配でした。
吐き気、むかつき、体重増加——ピルを検索すると、こういった副作用の情報がたくさん出てきます。「体重が増える」という話も見ていたので、飲み始めるまで少し構えていました。
でも、飲んでみたら——私には何もありませんでした。
吐き気もなし。生理とは関係ない時期の出血もなし。体重も変わらず。
「あれ、これだけ?」と拍子抜けするくらいでした。
今思うと、「さっさと飲めばよかった」というのが率直な感想です。
ただ、これはあくまで私の場合の話です。吐き気や不正出血※が出る方もいるそうです。先生からは「もし副作用が続くようなら、薬の種類を変えることもできる」と聞きました。怖くて当然なので、不安なまま飲み始めてもいいと思います。私がそうでしたから。
※不正出血:生理(月経)以外のタイミングで出血が起こること。ピルの服用初期に起こる場合は、少量であることがほとんどです。
ただ、ひとつだけ先生から真剣に言われたことがあります。
「足のむくみや痛み、胸の痛み、息切れが続く場合は、すぐに受診してください」と。
副作用とは別の話で、血栓に関わるサインとのことでした。副作用がなかった私にも、これだけは念押しで伝えてくれた一言です。気にとめておいてください。
血圧が高くても飲めた理由——先生に「管理すれば大丈夫」と言われた
「ピルは血圧が高い人は飲めない」という話を聞いていたので、正直なところ、自分には無理かもしれないと思っていました。
私は高血圧があります。肥満もあります。
最初に婦人科で相談したとき、先生に正直に話しました。「私みたいな状態でも飲めますか?」と。
先生の答えは「血圧の程度と状態によります。管理しながらなら、飲める場合があります」でした。
ひとつ実感しているのは、先生によってアドバイスが少し違うということです。
私がかかっている婦人科には、常駐の先生と臨時でいらっしゃる先生がいます。常駐の先生は、血圧が高い状態が続くと「薬の変更を検討しましょう」という方針。一方、一度だけ診ていただいた臨時の先生は「血圧の薬と併用しながら続ける方法もある」とおっしゃっていました。
どちらが正しい、というより——同じ患者でも、先生によって見方や提案が変わることがあるということです。
「高いと絶対飲めない」と決めてしまう前に、一度婦人科で相談してみてください。私の状況がそのまま当てはまるわけではないので、必ずご自身の状態を先生に確認してもらうことが大切です。
子宮腺筋症・内膜症にピルが使われる理由
最初は「ピルは緊急用か避妊用なのになぜ?」と思っていましたが、調べてみるとなるほど、という仕組みでした。
低用量ピルは、ホルモンのはたらきで排卵を抑え、子宮内膜が厚くなるのを抑制するそうです。子宮内膜症や腺筋症は子宮内膜に関わる疾患なので、この「内膜を薄く保つ」作用が症状の緩和につながる——ということのようです。
私の場合、診断されてからの詳しい経緯は診断された日の話と子宮腺筋症・内膜症の違いにまとめてあります。合わせて読んでもらえると、「なぜ私がピルを飲むことになったか」の背景がわかると思います。
オンライン処方という選択肢について——私が婦人科に通い続ける理由
最近は、スマホから問診に答えるだけでピルを処方してもらえるオンラインサービスも増えていますね。
婦人科に行く時間がない方や、近くにクリニックがない方にとっては、選択肢のひとつとして知っておく価値はあると思います。
私が今も対面の婦人科に通い続けているのは、血圧管理をしながら飲んでいるので、定期的に診てもらいたいという理由が大きいです。
初めてピルを飲む方、持病のある方、まず状態を確認してもらいたい方は、対面の婦人科への受診も一つの選択肢として考えてみてください。
2年近く飲んで、今思うこと
飲み始める前の私が一番欲しかったのは、「経験者の話」でした。
副作用の情報はネットにたくさんある。でも「私みたいな状態(高血圧、肥満、子宮腺筋症)の人が、実際に飲んでどうだったか」は、なかなか出てこない。
完璧な答えを探して、ためらい続けていた38歳の自分に言いたいのは——「とりあえず婦人科に行って、話だけしてきたら」ということです。私みたいに診察せず帰ってきてもいいし、その日に処方してもらってもいい。
動いてみたら、怖かったことの半分くらいは、怖くなかった。
ピルを飲み続けて2年近くなった今の状態についてはこちら、ピルを飲み始めた当初の体験はこちら、40代・高血圧・肥満でも続けられるかを書いた記事はこちらをどうぞ。
この記事は、子宮腺筋症・子宮内膜症を持つ私自身の体験をもとにした情報提供です。医療的な診断・治療の代替となるものではありません。気になる症状がある方は、婦人科への受診をお勧めします。


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