本当は、Switch2は買いたくなかったんです。
ずっとそう思っていた。息子に何度「欲しい」と言われても、すぐに「うん」と言えなかった。
理由があります。
Switch1を小4の秋に買いました。約1年後、小5の1月に——それは無惨な形になっていました。
アカウントは消されていた。みまもり設定は更新されなくなっていた。ソフトは捨てられていた。本体はドライバーで傷つけられていた。
使えなくはないんだと思う。でも見たくなかった。だから今も、どこかの奥にしまったままです。
なぜそうなったのか、しばらく分かりませんでした。後から聞いたら——一緒にそのゲームで遊んでいた子が、そのゲームをしなくなったから、だと。
そこで、ようやく理解しました。
息子にとってあのゲームは、「そのゲームが好き」だったわけじゃなかった。「その子と一緒にやりたい」だったんだ、と。繋がりが切れたとき、ゲームごと要らなくなった。
責める気にはなれませんでした。ただ、静かに苦しかった。
だから今回、Switch2を買う前に、一つだけ確認しようと決めていました。
Switchを買う前に確認した、たった一つのこと
「これは、自分が本当にやりたいから欲しいの? それとも、誰かと一緒にやりたいから欲しいの?」
意地悪な質問をしたいわけじゃなかった。ただ、もう一度あの日のことは繰り返したくなかった。
息子は少し考えてから、答えました。
「自分がやりたい。鉄道系のゲームがあるから」
その言葉を聞いて、私は買うことにしました。
相手に合わせて動く面と、今回の問いかけの意図
息子には、相手を気遣って合わせる面があります。
友達が「あれがいい」と言えばそれに乗る。場の雰囲気を読んで行動を変える。相手が喜ぶことを自分より優先する——それは優しさでもある。でも「本当は自分はどうしたいか」が見えにくくなることがある。
Switch1のときの息子は、きっとそういう状態だったんだと思います。
相手に合わせてやっていたゲームだった。相手が離れたとき、ゲームに意味がなくなった。そのとき彼の中で何が起きていたのか、私には正確にはわからない。ただ——ゲームが無意味になった日、彼は何かを捨てたかったんだと思います。
発達障害の特性は、人によって本当に違います。息子の場合はこういう面がある、という話であって、すべてのお子さんに当てはまるわけじゃない。
ただ私は、Switch1の経験から一つ学びました。「本当に自分がやりたいかどうか」を確認してから買う、ということ。それが、今回の「たった一つの問いかけ」につながっています。
今回息子が答えた「自分がやりたい、鉄道系のゲームがあるから」——その言葉が、以前とは違って聞こえました。
思春期の入口にさしかかった子どもが「自分はどうしたいか」を言える瞬間のことは、こちらの記事にも書きました。
我が家のゲームルール——4つの約束と、その理由
買ったその日に、4つのことを決めました。
1. 1日1時間まで
長くやりすぎると切り上げが難しくなる。最初からリミットを決めておく方が、お互いに楽です。
2. 外への持ち出し禁止
学校や友達の家に持っていくと、管理が難しくなる。紛失や盗難のリスクもある。家の中で楽しむもの、と決めました。
3. RobloxはMacBookからアンインストール
Robloxはオンラインで見知らぬ人と繋がれる仕様があります。Switchに切り替えても、別のデバイスで続けていたら意味が薄れる。同日にアンインストールしました。
4. 勉強のリフレッシュとして使う
「勉強が終わったらゲームしていい」という順番を作る。「ゲームしたいから勉強を終わらせる」という動機でいい。それでも勉強は勉強です。
これが正解というわけじゃありません。我が家の場合はこうした、という話です。ゲームのルールは、家庭によって、子どもの特性によって、全然違っていいと思っています。
なぜこの日に「中学の話」をしたのか
Switch購入と同じ日に、中学準備の話もしました。
息子が最近、「中学は普通級に行く」と自分で言い始めました。そのときのことはこちらに書いています。本人の中で何かが決まったタイミングで、具体的な話をするのが自然だと思ったんです。
それに、ゲームというのは息子にとって「嬉しいこと」です。テンションが上がっている日、少し気分がいい日——そういう日のほうが、「ちょっと大事な話をしよう」と言っても聞いてもらいやすい。経験から知っていました。
怒っているときや、疲れているときに「中学の話するよ」と言っても、届かない。
だから今日にしました。
具体的に伝えたこと——提出物・持ち物・勉強時間
伝えたことは3つです。
一番大切にしたのは、提出物のこと
中学では、提出物の期限を守ることが内申点に直結します。「名前を書く」「締め切りに出す」——これが普通級でやっていくうえで、最初にぶつかりやすい壁だと感じていました。
「提出物をもらったら、その日のうちに日付をカレンダーか手帳に書く。名前はその場で書く」と伝えました。
持ち物の管理について
「鞄の中が汚れていたり、教材がボロボロだと、それを気にする子もいる」という話をしました。脅したいわけじゃなく、「そういうことが起きることがある、準備しておくのは損じゃない」という伝え方で。どう受け取るかは息子次第、と思いながら話しました。
勉強時間の考え方
「遊び優先で構わない。でも、大人になるほど、やるべきことを後回しにできなくなる。今のうちに『やることをやってから遊ぶ』という順番を作っておくと、あとで自分が楽になる」と伝えました。
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一つ、知っておいてほしいことがあります。
普通級に転籍した後でも、通級指導教室への申請は中学でもできます。自動的に継続されるわけではないので、入学前に担任や支援コーディネーターに確認しておくと安心です。小学校から中学への情報引き継ぎがきちんとされているかも、確認できるといいと思います。
放課後等デイサービスなど、学校外の支援については、こちらもご参考に
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中学に向けて学習サポートを検討している方には、発達障害の特性をふまえた個別指導を行っているキズキ共育塾という選択肢もあります。気になる方はまず資料を確認してみてください。(PR)
約束を守った、はじめての日
息子にものを買い与えるとき、私はいつも先に約束をする。
「1日1時間ね」「外には持っていかないよ」。
できるだけ具体的に、できるだけ丁寧に。それが私のやり方だった。今回だけじゃない。ゲームでも、玩具でも、何かを手渡す前には必ずそうしてきた。
でも、買ったあとはどうだったか。
息子は夢中になる。それが息子だ。手に入れた瞬間、世界はその一点に収束する。遊びたい、触れていたい、もっと見ていたい——その気持ちがすべてになって、購入前の言葉は、どこかへ消えてしまう。
悪意なんてない。忘れたくて忘れているわけでもない。ただ、「今」が強すぎるのだ。
だから今日も、正直なところ、どこかで思っていた。「買ったら終わりかな」と。
でも、息子は違った。
Switch2を手にした息子は、約束を守っていた。
1時間で区切り、外には持ち出さず、勉強が終わってからコントローラーを手にとった。普通のことのように聞こえるかもしれない。でも私にとっては、今回が初めてのことだった。
「自分のために買いたい」と答えてくれたあの言葉は、本物だったのかもしれない。自分の意志で選んだものだから、自分の意志で扱えた。そういうことなのかもしれない、とぼんやり思った。
何かが変わり始めているのかもしれない。そう感じた日だった。
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このブログは、私自身の経験をもとに書いています。お子さんの状況やご家庭の方針によって、合う方法はそれぞれ違います。一つの参考として読んでいただけたら幸いです。


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