5月、放デイの心理士さんから言われた言葉があった。
「お子さんの興味があることに、一緒に行ってみてください」
理由を聞いたら、「好きなものがある場所では、いつもと違う顔が見られますよ」と。
正直、あまりピンとこなかった。
乗り物が好きなのはわかっていたし、羽田空港や入間基地には連れて行ったこともある。
何か新しい顔なんて、もう見せてもらっている気がしていた。
それが5月16日——横田基地の日米友好祭に行くまでは、そう思っていた。
軍用機も民間機も、あった
横田基地の祭りには、アメリカ軍の機体だけでなく、民間機も展示されていた。
私は正直、そこまで機種を把握していない。
「これって何の飛行機かわかる?」と軽い気持ちで聞いたら、息子は当たり前のように答えた。
しかも、軍用機だけでなく民間機も。日米どちらの機体も。
「えっ、なんでそんなに知ってるの?」
「本で読んだんだよ」
「学校の?」
「そう、図書館の」
学校の図書館。
私が連れて行った場所ではない。
親が知らない場所で、育っていた
羽田空港に行ったのは、私が連れて行ったから。
入間基地も、一緒に行った。
でも学校の図書館で飛行機の本を手に取ったのは、息子が自分でやっていたことだった。
私はその本の存在を知らなかった。
読んでいたことも、知らなかった。
横田基地で、息子が展示機の前でさらりと説明してくれた時、なんとも言えない気持ちになった。
「知っていること」より「自分で調べていたこと」の方が、なぜかずっと大きく感じた。
「興味があることに一緒に行く」の意味
心理士さんの言葉の意味が、少しわかった気がした。
いつもと違う顔というのは、知識があるという話ではなかったのかもしれない。
子どもが「ここは自分の領域だ」と感じている場所では、親の方が知らないことを子どもが持っている——そういう体験ができる場所に、行くということなのかもしれない。
羽田に連れて行った時、息子は「連れてきてもらった子ども」だった。
横田基地では、「知っている人」として私の隣に立っていた。
その違いが、思ったより大きかった。
来月も行く予定がある。
次はどんな顔を見せてくれるか、少し楽しみになっている。


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