私は、子宮筋腫と子宮腺筋症を併発しています。
診断された当時の私は、この二つの名前の区別がついていませんでした。どっちがこぶで、どっちが何なのか。自分の体のことなのに、説明を聞いてもすぐには整理できなかったのを覚えています。
今日は、この二つのうち子宮筋腫のほうを、当時の私が知りたかった順番でまとめておきたいと思います。
子宮筋腫とは——まず、良性のこぶです
最初にこれを書いておきたいのですが、子宮筋腫は、子宮の筋肉にできる良性のこぶ(腫瘍)です。
そして、とても頻度の高い病気です。30〜40代の女性の2〜3割にみられるとも言われていて、健診で偶然見つかる方も少なくないそうです。「筋腫があります」と言われると、名前の響きだけでどきっとしますが、私はまず「良性のこぶ」だと知って、少し息がつけました。
できる場所で、症状が変わる
筋腫は、できる場所によって大きく三つに分けられるそうです。
- 子宮の外側寄りにできるもの(漿膜下筋腫)
- 子宮の壁の中にできるもの(筋層内筋腫)
- 子宮の内側にできるもの(粘膜下筋腫)
症状は、大きさだけでなく「どこにあるか」で変わります。内側にできたものは、小さくても経血が増えやすいそうです。経血が増えれば、血塊が出たり(私のあの頃の話はこちら)、貧血が進んだりします。大きくなれば、頻尿や腰痛など、まわりを圧迫する症状が出ることもあります。
一方で、無症状のまま過ごしている方も多いそうです。症状の出方に、これだけ幅がある——だから「私の場合はどうか」を主治医に聞くことが、いちばんの近道なのだと思います。
筋腫と腺筋症——紛らわしくて、併発もあります
私が当時いちばん混乱したのは、ここでした。
筋腫は、境界のはっきりした「こぶ」ができるもの。腺筋症は、子宮の壁の中に内膜に似た組織が入り込んで、壁全体が厚く、硬くなっていくもの。別の病気です。でも、過多月経・貧血・痛みといった症状は重なりますし、私のように併発することも珍しくないそうです。
紛らわしいのは、名前だけではありません。実際、私の場合は、通っていた病院のエコー(超音波検査)だけでは、どちらなのか判断がつきませんでした。
二つの違いを詳しく知りたい方は、腺筋症と内膜症の違いをまとめた記事もあわせて読んでいただけたらと思います。
エコーでは分からず、MRIを撮りました——診断から治療までの実際の流れ
では、エコーで分からないまま、なぜそこまでして区別するのか。理由は、どちらなのかで治療の方法が変わるからだと説明を受けました。同じような症状でも、どちらなのかによって選ばれる薬や方針が違ってくる。だから「たぶんどちらか」のままでは、私の治療は始められなかったのです。そのための判定に、MRIが必要でした。
ただ、MRIの結果を待つ間、何もしなかったわけではありません。そもそも私が受診した目的は、ひどくなっていた貧血をなんとかすることでした。だからまず鉄剤が処方されて、3か月ほど飲みながら、その間にMRIを撮って、判定を待つ。結果が出て、ようやく低用量ピル(フリウェル)の処方にたどり着きました(貧血と鉄剤の話は、こちらの記事に書きました)。
「受診すれば、その日から治療が始まる」と、どこかで思っていた私には、正直、長い道のりでした。でも、いま振り返ると、この順番には意味がありました。目の前の困りごと(貧血)から先に手当てをして、そのあいだに、体に合う治療を選ぶための判定を待つ。遠回りに見えたあの3か月は、私の体に合う治療にたどり着くための道のりだったのだと思います。
これから受診される方も、検査や判定に思ったより時間がかかることがあるかもしれません。それは治療が進んでいないのではなく、「あなたに合う治療を選んでいる時間」なのだと、あの頃の私に教えてあげたい気持ちです。
治療の選択肢——「経過観察」も、立派な選択でした
筋腫の治療には、いくつかの選択肢があります。
- 経過観察——症状が軽い・小さい場合の標準的な選択。定期的にサイズと症状を確認していく
- 薬物療法——ホルモン療法など。筋腫そのものを治す薬ではなく、症状を抑えたり、手術の前に一時的に小さくしたりする位置づけ
- 手術——筋腫だけを取る方法、子宮ごと取る方法など
どれを選ぶかは、症状・大きさ・場所・年齢・今後の希望によって変わります。また、筋腫は女性ホルモンの影響を受けるため、多くの場合、閉経後は小さくなる傾向があるそうです。
私はいま、腺筋症の治療としてピルを続けながら(その経過はこちら)、筋腫のほうは定期的に経過を見てもらっています。
正直に言うと、はじめは「経過観察」という言葉が、「何もしないで大丈夫なのかな」と心細く感じられました。でも、続けてみて分かったのは、経過観察は「何もしない」ではなく、「見張り続ける」というれっきとした選択だということです。生理の悩みを「こんなもの」と10年放置していた頃の私(その話はこちら)とは、同じ「様子を見る」でも、中身がまったく違います。隣に主治医がいるかどうか。それが、放置と経過観察の違いなのだと思います。
おわりに
病名を二つ言われた日、私は自分の体が急に複雑になった気がして、心細くなりました。
でも、整理してみれば、やることは一つでした。分からないことは主治医に聞いて、決められた間隔で経過を見てもらう。判定に時間がかかるなら、それも「合う治療を選ぶための時間」として待つ。それだけです。
生理の悩みから婦人科の治療まで、私が歩いてきた道のりはこちらの記事にまとめています。「筋腫と言われたけれど、どうしたらいいか分からない」という方の、最初の整理の一助になれば幸いです。
この記事について:この記事は、運営者(万樹)自身の受診や治療の体験と、自分なりに調べた内容をもとに書いています。専門家が内容を保証しているわけではありません。症状や治療のご判断は、体質や状況によって一人ひとり違います。気になることは、必ず主治医や専門医にご相談ください。


コメント