WISCってどんな検査?——受けてみてわかった、費用・場所・4つの指標のこと

この記事では、私が実際に経験し、後から調べてわかったことをまとめています。皆さまの参考になれば幸いです。

WISCとは——4つの指標をざっくり理解する

WISCは、子どもの知的な特性を調べるための検査です。

よく「知能検査」と呼ばれますが、学校のテストのように「何点取れるか」を測るものではありません。「どんな情報処理が得意で、どこに負荷がかかりやすいか」を見るための検査です。この前提を知っているかどうかで、結果の受け取り方がかなり変わります。

検査の結果は、4つの指標に分けて示されます。

言語理解(VCI)
言葉で考えたり、説明したりする力。語彙の豊かさや、言葉を使って推理する力もここに含まれます。

知覚推理(PRI)
図や形を見て判断する力。パズルや積み木のような、視覚的な情報を整理する能力です。

ワーキングメモリー(WMI)
いわば「脳のメモ帳」。聞いたり見たりした情報を頭の中に一時的にとどめながら、処理する力です。

処理速度(PSI)
素早く、正確に作業をこなす力。スピードと正確さの両方を見ます。

4つがバランスよく揃っている子もいれば、指標によって大きな差がある子もいます。息子は言語理解が高く、ワーキングメモリーとの差が大きいタイプでした。その話はこちらの記事に書いています。

WISCはどこで受けられる?

受けられる場所は、主に3つあります。

発達外来・児童精神科のある病院
主治医に相談して受けるパターンです。息子の2回目はここで受けました。「小児科ならどこでも受けられる」わけではないので、事前に確認が必要です。

療育機関・放課後等デイサービス
心理士が在籍している施設では、検査を実施していることがあります。息子の1回目はここで受けました。施設によって対応が異なるので、問い合わせてみてください。療育機関についてはこちらもご参考に。

教育センター・就学相談窓口
就学相談の過程で、検査を勧められることがあります。自治体の教育センターで実施しているケースもあります。

費用はどのくらいかかる?

受ける場所によってかなり差があります。

公的機関・教育センター
無料〜数千円程度のことが多いです。

病院(保険適用の場合)
発達障害の診断・支援目的であれば、保険適用になることがあります。自己負担は数千円程度が目安ですが、病院によって異なります。

民間の療育機関・心理相談室
自費診療の場合、1〜3万円程度が目安です。

公的療育と民間療育の費用の違いも参考にしてみてください。

何歳から受けられる?タイミングは?

WISC(現行のWISC-Ⅴ)の対象年齢は、5歳0か月〜16歳11か月です。

「何歳で受けるのがいい?」とよく聞かれますが、正直なところ「気になったタイミングで相談してみる」が一番の答えだと思っています。

早ければ早いほどいいというものでもないし、遅すぎるということもない。「何かが気になる」と感じたとき、かかりつけ医や支援者に相談してみるのが自然な入り口でした。

検査当日、子どもはどんなことをする?

実際に受けるまで、親の方が緊張しているかもしれません。

検査は個室で、子どもと検査者が1対1で行います。所要時間は60〜90分程度が目安です。

内容は、言葉を使った問題・図形を使った問題・記憶力を見る問題など多岐にわたります。鉛筆と紙を使うものもあれば、積み木やパズルのようなものもあります。「テストのようなもの」と伝えておくと、子どもが心構えしやすいかもしれません。

息子は終わった後、それなりに疲れた様子でした。頑張ったんだな、と思いました。

田中ビネー知能検査との違い

WISCを調べていると、「田中ビネー知能検査」という名前に出会うことがあります。

田中ビネーも知的能力を測る検査ですが、WISCとは目的が少し違います。私の住む市町村では田中ビネーが使われているようです。(自治体によって異なります)

WISC田中ビネー
主な目的支援方針の検討・4指標の把握発達水準・療育手帳判定など
対象年齢5〜16歳2歳〜成人
所要時間60〜90分程度30〜60分程度
結果の出方指標別スコア+総合IQ精神年齢・IQ

受けたことのある人から、「WISCと田中ビネーでは数値が変わることがある。ビネーの方が高く出やすい傾向がある」とも聞きました。

これは「どちらが正確か」という話ではなく、測っているものの角度が違うから、ということのようです。同じ子が受けても数値が変わることがある——それを知っておくだけで、結果を受け取るときの見方が変わるのではないかと思います。

結果はどう受け取ればいい?

数値が出ると、つい「この子の限界値」として読んでしまいがちです。私も最初はそうでした。

でも実際に支援に使ってみて思うのは、数値より「使い方」の方がずっと大事だということ。WISCの結果がどう息子の日常に繋がったか、具体的なことはこちらの記事に書いています。

受けてみてよかったと思う理由

最後に、一言だけ。

WISCを受ける前は、「数字で子どもを測るようで怖い」という気持ちが正直ありました。でも受けてみて、むしろ逆だったと思っています。

数値は「この子の限界」を示すものじゃなかった。「どうすれば動きやすくなるか」を教えてくれる地図でした。

気になっている方がいれば、まずかかりつけの先生や支援者に相談してみてください。「受けなければいけない」ものでも、「早く受けないといけない」ものでもありません。ただ、受けてみたら見えてくるものがありました——私にはそう言えます。

WISCの結果を実際の支援に活かした話は、こちらに書いています。

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