ミレーナという選択肢——ピルを続けている私と、ピルが合わなかった友人の話

私は、子宮腺筋症の治療で低用量ピルを飲み続けています。幸い、体に合っていて、もう2年になります。

同じ年の友人にも、生理痛のひどい人がいます。彼女も最初はピルを試したそうです。でも、合わなかった。そして今は「ミレーナ」という、別の選択肢を使っています。

同じ悩みから出発して、違う道を選んだ私たち。その友人の話を聞いて、私はミレーナのことをちゃんと知らなかったな、と思いました。調べて、確認して、わかったことをまとめます。

ミレーナとは——「飲む」のではなく「入れる」選択肢

ミレーナは、子宮の中に入れる小さな器具です。正式には「レボノルゲストレル放出子宮内システム(LNG-IUS)」と言って、装着すると、黄体ホルモンが子宮の内膜に直接、少しずつ放出され続けます。

ホルモンが全身をめぐるのではなく、子宮の中だけで働く——「局所」で効くのが特徴です。内膜が厚くならないため、経血の量が減ったり、生理痛が軽くなったりすることが期待できるとされています。

飲み薬ではないので、自分では扱えません。入れるのも外すのも、婦人科で医師が行う医療処置です。

低用量ピルとの違い

私が飲んでいるピルと、どう違うのか。調べて整理すると、こうなりました。

低用量ピルミレーナ
使い方毎日飲む一度入れると数年もつ
働き方全身にめぐる子宮の中だけで働く(局所)
飲み忘れ気をつける必要がある心配がない

もうひとつ、大きな違いがあります。ミレーナはエストロゲンを含まないため、血栓症のリスクの考え方がピルとは異なるのだそうです。年齢や体重、血圧などの理由でピルを慎重に考えなければいけない人にも、選択肢になり得る——ここは、40代の私には他人事ではない話でした。

薬同士の違い(フリウェル・アリッサ・ジェノゲスト)については、別の記事にまとめています。ピルを飲めない条件について調べたことは、こちらに書きました。

保険適用と費用——「治療目的」と「避妊目的」で扱いが違う

ここは、調べて初めて知ったことでした。ミレーナは、目的によって保険の扱いが変わります。

  • 過多月経や月経困難症の「治療」として使う場合:保険が適用されます
  • 避妊目的で使う場合:自費になります

同じものなのに、何のために入れるかで窓口の負担が変わる。費用は医療機関によって差があるようなので、金額は受診先で確認するのが確実だと思います。

注意点も、知っておく

いいことばかりを並べるのは、フェアではないので。調べる中で知った注意点も書いておきます。

  • 装着してから数か月は、不正出血が続くことが多いそうです。「入れたのに出血が続く」と不安になりそうですが、よくある経過とされています
  • 入れるときに痛みを伴うことがあります
  • まれに、自然に抜けてしまう(脱出)ことがあります

だからこそ、入れたあとも定期的に婦人科で位置を確認してもらう必要があるのですね。「入れて終わり」ではないことは、覚えておきたいところです。

友人から聞いた、実際のところ

冒頭の友人の話に戻ります。あくまで、私が聞いた一人の経験としてですが。

彼女は生理痛がひどくて、最初は私と同じように低用量ピルを試したそうです。でも、飲むと吐いてしまって、続けられなかった。それでミレーナに切り替えたと聞きました。

入れてからは、「生理痛はないし、経血も少ないし、楽になった」と話していました。その一方で、「機器を子宮に入れているから定期検診が必要だし、数年に1回入れ直さないといけないのが面倒」とも言っていました。

楽になった。でも、手間はある。その両方を正直に話してくれたのが、私にはありがたかったです。

飲み薬が体に合わなかった人が、局所で働くミレーナに切り替える——これは特別なケースではなく、治療の選択肢のひとつなのだそうです。「ピルが合わなかったから、もう打つ手がない」ではなかったのだと、友人の話で知りました。

私はピルを続け、友人はミレーナを選んだ

私はピルが体に合って、続けられています(2年続けてきた経過飲み始めた頃の話)。友人はピルが合わず、ミレーナを選びました。

同じような悩みでも、体質で道が分かれる。どちらが正しいということではなくて、その人の体に合うものが、その人の選択肢なのだと思います。

私自身も、45歳を過ぎたらジェノゲストという別の薬に移る計画を、主治医と話しています。選択肢は、年齢や体の変化でも変わっていくものなのですね。

おわりに

「ピルが合わなかった」というところで、治療そのものを諦めてしまう方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

私は友人の話を聞くまで、ミレーナのことをよく知りませんでした。でも、知っていれば、「合わなかった」の先で立ち止まらずに済むかもしれません。

治療の選択は、ご自身の体の状態を診てもらった上で、婦人科医とご相談ください。生理の悩みから治療までの道のりの全体像はこちらの記事に、子宮腺筋症・内膜症という病気のことはこちらにまとめています。


この記事について:この記事は、運営者(万樹)自身の受診や治療の体験と、自分なりに調べた内容をもとに書いています。専門家が内容を保証しているわけではありません。症状や治療のご判断は、体質や状況によって一人ひとり違います。気になることは、必ず主治医や専門医にご相談ください。

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