いつもイライラしていた30代——あれは鉄不足だったのかもしれない、と今なら思う

思い返すと、30代の私は、いつもイライラしていました。

何かひとつの出来事に怒っていたというより、ずっとピリピリしていた——そんな感じです。当時の自分が、周囲に優しくできていたとは、とても思えません。

あれは何だったのだろう、と最近になって考えることがあります。

30代の私は、いつもピリピリしていた

きっと、心がしんどかったのだと思います。

当時は、そんなふうに言葉にできませんでした。ただ、視野が狭くなって、頑なになっていた気がします。息子のすることにも、まわりの人の反応にも、今ほどおおざっぱに構えることができませんでした。ひとつひとつが、いちいち引っかかる。受け流せない。

機嫌が悪い、で片づけていたけれど、いま振り返ると、あれは「余裕がない」という状態だったのだろうと思います。

「30代前半と後半で、こんなに体力に差が出るのか」

体も、だるかったのだと思います。

当時の私が繰り返し思っていたのは、「30代前半と後半で、こんなに体力に差が出るのか」ということでした。

それを私は、年齢のせいだと片づけていました。誰でもそういうものだろう、と。

貧血なのか、息子のことなのか——切り分けられないまま

健康診断の結果には、毎年のように「貧血」と書かれていました。でも当時の私は、その文字と心のしんどさを、結びつけて考えたことが一度もありませんでした。

イライラの理由が、貧血なのか、息子のことなのか、それとも年齢なのか。正直に言うと、今もわかりません。たぶん、要因はひとつではなかったのだと思います。

ただ、「貧血」は毎年書かれていたのに、私の中で候補にすら挙がっていなかった——そのことに、ずっとあとから気づきました。

あとから知った、「心のしんどさ」と鉄の話

あとになって、こんな研究があることを知りました。

弘前大学と京都大学などの共同研究で、地域住民の健康データを解析したところ、「集中できない」「仕事が手につかない」といった不調のある女性では、貯蔵鉄(フェリチン)の値が低い傾向がある——そんな関係が報告されていたそうです。因果関係が証明されたものではなく、関係が示唆されたという段階の報告です。

鉄は、ドーパミンやセロトニンといった、気分や意欲に関わる脳内物質の合成にも関わっています。そして月経のある女性は、毎月、鉄が失われていきます。私の場合は月経過多がありましたし、毎日氷をかじっていた時期もありました。

読んだとき、あの頃の自分に重なる部分があるな、と思いました。

だからといって、「私のイライラの原因は鉄不足でした」とは言い切れません。それは今も、わからないままです。ただ、「性格」や「年齢」のほかにもうひとつ、思い当たる場所が増えた——そんな感覚でした。

もしあの頃、これを知っていたら

もしあの頃の私が、「心のしんどさに、鉄が関わっていることがある」と知っていたら、何かが変わっていたでしょうか。

イライラそのものは、すぐには変わらなかったかもしれません。それでも、「どうして私はこんなに余裕がないんだろう」と自分の中だけで抱え込む代わりに、血液検査の数字をひとつ確かめてみる——そういう入口が増えていたのは、確かだと思います。

40代になると、イライラや気分の波には「更年期かも?」という言葉も重なってきます。プレ更年期について調べたときにも、同じことを感じました。原因の候補を知っていることと知らないことの間には、思っていたより大きな差がある気がします。

今の私は、あの頃よりずいぶんおおざっぱに、息子のことも、まわりのことも受け止められるようになりました。何がいちばん効いたのかは、やっぱりわかりません。それでも、理由のわからないイライラの中にいる方に、思い当たる候補のひとつとして届けば幸いです。

体の症状から「どこに相談すればいいんだろう」と迷ったときのことは、私が歩いた道のりとして別の記事に残しています。


※本記事は個人の体験の記録であり、診断・治療を代替するものではありません。気になる症状が続く場合は、医療機関で相談するという選択肢もあります。


この記事について:この記事は、運営者(万樹)自身の受診や治療の体験と、自分なりに調べた内容をもとに書いています。専門家が内容を保証しているわけではありません。症状や治療のご判断は、体質や状況によって一人ひとり違います。気になることは、必ず主治医や専門医にご相談ください。

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