発達障害の育児に疲れたとき、頼れる先——一つで抱えなくていい、「点」を増やすという考え方

発達障害のある子の育児をしていると、ふと、自分のほうが先に倒れそうになる瞬間があります。

誰に相談しても響かない。窓口に行っても、たらい回しにされる。よかれと思って動いたのに、かえって責められたような気持ちになる——そんな経験を重ねて、「もう、誰に言っても無駄だ」と思っている方も、いるのではないでしょうか。

私もそうでした。だから今日は、解決策というより、私が「どうやって沈まずに歩いてきたか」を書きます。うまくいったことも、合わなかったことも、正直に。

一つの窓口で、全部を背負おうとしていませんか

孤立しているとき、私がやりがちだったのは——「一つの相談先で、全部をなんとかしよう」とすることでした。

ここに行けば全部解決するはず、と期待して、そうならなくて、絶望する。その繰り返しでした。

でも、あるときから考え方を変えました。一つの窓口で全部を解決しなくていい。頼れる先を、「点」としていくつも持てばいい、と。

頼れる先は、一つじゃなくていい——「点」をいくつも持つ

一人の人、一つの機関に、すべてを期待すると、合わなかったときのダメージが大きいです。

そうではなくて、「この人には学校のことを」「この人には制度のことを」「この人にはただ話を聞いてもらう」——役割の違う点を、いくつも持っておく。そうすると、一つがうまくいかなくても、全部が崩れることはなくなりました。

最初は、その点同士はバラバラでした。つながっている実感もありませんでした。

私が持った「点」たち

振り返ると、私はいくつかの点に支えられていました。

  • 児童相談所
  • 放課後等デイサービスの先生
  • 相談支援専門員(障害児相談支援の担当者)
  • 学校の中の人——担任の先生、スクールソーシャルワーカー(SSW)、特別支援教育コーディネーター

最初から全部そろっていたわけではありません。子どものために動いているうちに、一つ、また一つと増えていきました。相談先の整理は発達障害の子を持つ親、相談はどこへにもまとめています。

点が、いつのまにか線になった

不思議なもので、いくつもの人と話していると、バラバラだった点が、だんだん線でつながってくる瞬間があります。

別々の人が、別の言葉で、似たことを言ってくれる。「お母さん、ちゃんとやってきましたよ」と。一人に言われたら社交辞令かと思ったかもしれません。でも、立場の違う何人もから、別々のタイミングで聞くうちに——「ああ、私のしてきたことは、間違っていなかったのかもしれない」と、少しずつ思えるようになりました。

点が線になると、それは不安ではなく、確信に変わっていきました。

親のケアの入口は、立派なカウンセリングでなくていい

正直に言うと、私は「親自身のためのカウンセリング」を、きちんと受けたわけではありません。

それでも支えられてきたのは、子どものために繋がった先の人たちが、結果として私自身を支えてくれたからでした。

象徴的だったのが、SSW(スクールソーシャルワーカー)の存在です。これは、私のほうから希望したものではありませんでした。児童相談所に相談していたら、「お母さんの話を聞いて、サポートしてくれる人が必要だから」と、向こうから配慮して、身近に話せる人をつけてくれたのです。子どもの支援の話をしていたはずなのに、いつのまにか、私自身を気にかけてくれる人が一人増えていました。

親のメンタルケアの入口は、肩肘張った「カウンセリング」でなくていいのだと思います。子どものために動いて出会った誰かが、いつのまにか自分の支えになっている——そういう形も、ちゃんとあります。

親が頼れる窓口——どんな先があるか

「で、具体的にどこに頼れるの?」という方のために、私が知っている範囲で挙げておきます。お住まいの地域によって名称や有無は変わるので、詳しくは各窓口や相談窓口の使い分けの記事もあわせてご覧ください。

  • 児童相談所——子どもと家庭の相談全般。「相談に行く」と「保護される」は別のことです
  • 障害児相談支援事業所(相談支援専門員)——福祉サービスの利用計画を一緒に考えてくれる人
  • 放課後等デイサービス——子どもの居場所であり、保護者の相談相手にもなってくれることがある
  • 学校の中の人——担任・特別支援教育コーディネーター・スクールソーシャルワーカー(SSW)
  • 自治体の子育て・発達相談窓口——保健センター、発達相談センターなど
  • 親の会・家族会——同じ立場の親同士。制度では埋められない部分を支えてくれる

最初の電話で、何と言えばいいか

「相談先はわかったけど、最初の一本の電話が重い」——これ、すごくよくわかります。私もそうでした。

うまく話そうとしなくて大丈夫です。私が点を作ったときも、こんな入り方でした。

「子どもの発達のことで相談したいのですが、どこに話せばいいか分からなくて、お電話しました」

「制度の手続きの前に、まず話を聞いてもらえる場所を探しています」

「うまくまとまっていないのですが、聞いてもらえますか」

整理できていなくていいんです。「分からないから電話した」で、十分に伝わります。

正直に——相談先には、合う・合わないがあります

きれいごとにはしたくないので、書いておきます。

相談先には、当たり外れがあります。人によって、タイミングによって、傷つく言葉をかけられることもあります。私も、合わなかった相手はいました。

でも、それは「相談すること自体が無駄だった」という意味ではありませんでした。一つが外れても、点をいくつも持っていれば、別のどこかで支えてもらえる。だから、一度合わなかったくらいで、全部を諦めないでほしいと思います。

とことん頼っていい——申し訳なさは、感じなくていい

最後に、これだけは伝えたいです。

公的な支援も、専門家の手も、遠慮なく、とことん頼っていいのです。「こんなことで相談していいのかな」「迷惑かもしれない」——その申し訳なさは、手放して大丈夫です。

支援は、使うためにあります。あなたが頼ることは、わがままでも甘えでもありません。淵から歩いてきた私が、今いちばん思うのは、それです。

もし今、「消えてしまいたい」と思うほど追い詰められているなら、この記事だけで抱えないでください。よりそいホットライン24時間・通話料無料)など、あなたの話をすぐに聞いてくれる場所があります。お住まいの自治体の精神保健福祉センターにも、相談の窓口があります。一人で抱える話ではありません。

ひとりで抱えていた頃、私が藁にすがるように手を伸ばしかけたもののことは、こちらに書いています。


この記事について:この記事は、運営者(万樹)が発達障害のある子どもを育てるなかでの実体験と、自分なりに調べた内容をもとに書いています。制度の運用や支援の要否には地域差・個人差があります。具体的なご判断は、お住まいの自治体の窓口や専門機関にご確認ください。

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